無意識バイアスへの対処はなぜ必要か
~管理職向けダイバーシティセミナー事例紹介~ 

2019.3.4

2019.3.4 ChangeWAVE

構造変化と多様な個の時代にあって、多くの企業がダイバーシティ推進は是であると考えています。
しかし現状を見ると、社員に目的への納得感がなく効果が見えにくい、イメージだけが先行して具体的な取り組みに移せない、という悩みも聞かれます。

ダイバーシティを進め、多様な人材が実績を上げるには何が必要なのでしょうか。
カギを握る「管理職」を対象としたセミナーと、女性社員向けのキャリアデザインセミナーの2つを実施させていただいた、株式会社熊谷組様の事例をご紹介します。

ダイバーシティ推進は管理職がカギを握る

2018年に創業120周年を迎えられた熊谷組様は、「成長への挑戦」をキーワードに新事業創出などに取り組まれています。また、「多様な人材が力を発揮できる職場づくり」にも注力されています。その成果の一例として、女性管理職数は女性活躍推進法における行動計画を策定されてから、3年弱で4倍になりました。働きやすい環境の整備と並行し、女性社員だけの研修も行われているそうです。

こうした背景を踏まえ、今回チェンジウェーブにご相談いただいたのは以下の2点でした。

1.女性社員のキャリアデザイン
総合職の女性は構造的にロールモデルが少なく、将来のイメージを描きにくい。
日常業務から離れて一旦立ち止まり、自身のキャリアとライフプランについて考える機会をもってもらいたい。

2.管理職のダイバーシティマネジメント
女性だけでなく多様な人材が真に活躍するために、管理職がマネジメント視点を持ち、個の力が発揮できる職場作りをしてほしい。

この記事では、管理職向けダイバーシティセミナーについてご紹介します。

セミナーに参加されたのは、女性部下を持つ管理職の方々を中心とした47名。グループに分かれ、現在の課題を共有していただきました。自らがプレイヤーとしてやらなくてはいけないことに忙殺され、部下とのコミュニケーションがなかなか取れない、女性部下の育成に戸惑っている、価値観の違いがある、など赤裸々な本音が飛び出しました。
管理職同士で悩みが共有できるのは、こうした「場」の良い点です。

続いて講師を務めたチェンジウェーブの美園恭子が、「ダイバーシティ推進のリアル」についてデータやワークを交えてお話しさせていただきました。
ダイバーシティはなぜ必要か、推進するには何がポイントになるのかなど、マネジメントに必要な知識をインプットしていただいたうえで、「自身に無意識バイアスがあるかどうか」を実体験するワークを行います。

無意識バイアスがダイバーシティを阻害する

無意識バイアスは「無意識の偏見」、「思い込み」「固定観念」などとも言い換えられますが、実は脳に必須の機能であり、ほとんどすべての人に存在しています。しかし、ダイバーシティマネジメント、特に部下の育成や業務を決定する際には大きな障壁になりえます。

例えば、無意識のうちに「女性」と「家庭」を強く結び付けて考え、小さな子どものいる女性社員への業務を限定している、「年長者」にネガティブなイメージを持ち、新規業務には携わらせない、などといった例があります。
他人に指摘されると隠したくなるという人も多い無意識バイアスですが、ご自身で無意識バイアスを体感していただくことで、深い実感として受け止めることができます。

ご自身の中にある無意識バイアスに向き合った後、実際に部下との間で認識にズレが生まれてはいないか、女性社員へのアンケート結果も見ていただきました。

  1. 自分の専門を究めていきたい
  2. 目標を定め、それを目指していきたい
  3. 専門や経験にこだわらず、自分がやりたいことをやっていきたい
  4. 様々な部署や仕事を経験し、幅を広げたい
  5. 仕事は会社や上司が決めるもの、考えていない
  6. 目の前の課題に取り組んでいきたい

このほかにも、「制度よりも制度を利用しやすい環境づくりをしてほしい」「上司にきちんと有休をとってほしい」「気を遣わずに仕事を振ってほしい」「産休復帰者への業務に理解がない」など、女性社員の率直な思いが上司に向けられました。

女性社員がキャリアについてどのように考えているかを初めて聞いた、という方も多かったようです。
「子育て中の社員に配慮して業務の負荷を下げていたことが、彼女の意思に反し成長をも妨げていたことに気づいた」
「自分が思うより、女性は専門にこだわりなくチャレンジする気持ちがある」
など、部下の気持ちを受け止め、自らの行動を真摯に振り返られているのが印象的でした。

参加者の声

経験に基づいた思い込みと部下の考えにはギャップがある。パフォーマンスを発揮するには自分の思いばかりでは限界

部下の感じていることと自分の想像にはズレが生じていた。無意識バイアスの存在を感じた

今まで普通だと思っていたことがダイバーシティ推進の障害になっていた

事業戦略に紐づかないダイバーシティは機能しない、というワードが勉強になった

ダイバーシティはイノベーションを起こすためのものだと知った。ハンデがある人にも同じように活躍できる場を与えることだと誤解していた

最後に、管理職として自身が何を変えるのか、今後どんなマネジメントをしていくのかをグループで話し合い、セミナーは終了しました。

半日間という短い時間ではありましたが、管理職の皆さんには大変積極的に参加していただき、これまで「思ってはいたが実行できなかった」ことに一歩踏み込む姿勢が随所に見られました。

開催後、熊谷組様では、セミナーを受講した上司と部下の面談を行うなど、参加者の気づきが一過性のものに終わらないよう、取り組みを続けられています。

管理本部人事総務部長 吉川英三様より、感想をいただきました。

通常、セミナーと言うと受け身になってしまうが、今回は皆の反応が良く、自分の思いをきちんと表に出して取り組んでいた。自分のマネジメントについて考え、行動する、良い機会になったのではないか。ダイバーシティは女性のためのものでなく、イノベーションを起こすためのものであるという前提を忘れず、今日の学びが日頃の活動につながっていくことを期待している。

チェンジウェーブは、各企業の課題感に合わせて、こうしたセミナーや研修、経営陣へのアドバイザリーなどを組み合わせてご提案、伴走させていただきます。


チェンジウェーブはe-learningツール「ANGLE」において無意識バイアスに関するコンテンツを提供しています。
ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ体験版にお申し込みください。

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