71%の管理職が「バイアスがあると気づいた」と回答〜管理職向けe-learningツール「ANGLE」無意識バイアス編〜

2018.8.27

2018.8.27 ChangeWAVE

変化が激しく不確実性の高い時代にあって、マネジメントには、自ら課題を解決する自立型の人材育成がいっそう求められるようになりました。しかし、日々忙しい管理職が学びを深めるのは容易ではありません。

チェンジウェーブでは今年、管理職が「21世紀を生き抜く視点を持つ」ためのe-learningツール「ANGLE」を開発、第1弾のコンテンツとして、無意識バイアス編をローンチいたしました。
現在までのアンケートでは、約9割の受講者が「今後の自分に役立つと思う」と回答してくださっています。

本稿では、ANGLE「無意識バイアス編」受講者、管理職450名のデータを分析し、その一部をご紹介します。

※ANGLE「無意識バイアス編」は、性別バイアス及び年齢バイアス(シニア、ミレニアル世代への対応)をテーマにした全10回の構成です。今回は性別バイアスの一部について分析いたしました。
年齢バイアス、ツール全体の分析結果についても順次ご紹介する予定です。

※e-learningツール「ANGLE」は特許出願中です。 changewave.co.jp/product/


ANGLEロゴ

開発の背景 ダイバーシティ推進が進まない理由

無意識バイアスを「ANGLE」最初のコンテンツに選んだのは、多様な人材をマネジメントする際にそれが大きな障壁の一つとなりうるからです。
管理職が自分だけの基準や思い込みに気づかないまま部下の評価や担務を決めてしまうと、多様な個を活かし、チームの成果を上げていくことは難しくなります。

しかし、ダイバーシティ先進企業であっても、研修を行っていても、「自分にバイアスはないので問題ない」「知識は持っているので実行に移す必要はない」と感じている管理職は多く、具体的な動きにつながりにくいという声が聞かれるのが現実です。

こうした課題感に触れ、チェンジウェーブでは、ダイバーシティ&インクルージョンの実践にもっとも影響を及ぼす管理職が、

  1. 無意識バイアスを理解し、ほぼすべての人にあるものだと知る
  2. 一般論としての知識ではなく、「自らの」バイアスに気づく
  3. 無意識バイアスをコントロールする具体的な手法を学び、行動に移す。そして、意識し続ける

ことが必要ではないかと考え、実践型e-learningツール「ANGLE」無意識バイアス編を開発しました。

行動につなげるために

「ANGLE」無意識バイアス編には3つの大きな特徴があります。

まずひとつは、独自のIAT(無意識バイアス計測法)を開発したことです。
IATはハーバード大学とワシントン大学の研究者らが開発した無意識バイアスの計測法です。これまで気づくことができなかった、自らのバイアスレベルを可視化できます。
しかし、日本人特有の無意識バイアスを学術的にも正確さを保証された方法で計測できるよう、ANGLEでは研究者(※)に監修を依頼し、IATを独自に開発しました。

※IAT監修:潮村公弘氏


IAT監修 潮村教授

次に、マネジメントの現場で実際に行動する「課題」を設け、意識化につなげられる構成にしたこと。
チェンジウェーブが400社以上の変革を通して見た事例を取り上げ、対処法を解説した後、具体的な行動変容を課題として出題しています。座学だけではありません。
また、その行動結果を記述し、内省するプロセスも設けました。この反復で意識化を促し、定着度の高い学びにつなげます。
さらに、他の受講者の記述も閲覧できるので、他者の気づきからも行動のヒントが得られます。

そして、受講者データは企業のご担当者が管理画面で確認できます。自社受講者の傾向分析や他社との比較が可能であり、ダイバーシティ推進戦略策定に寄与できます。

※データは個人が特定されない形のみでのご提供となります。

自らバイアスに気づく 受講者のデータから

では、企業の管理職450名のデータから一部をご紹介します。
ANGLE受講は今後あなたの役に立ちますか?というアンケートでは、現場で実際に行動する「課題」を設け、意識化につなげられるしてくださいました。ANGLEに有用性を感じてくださったポイントはどこにあったのでしょうか。

1)答える過程で自ら無意識バイアスに気づく


受講者の傾向(グラフ)

ANGLE第1回にはセルフチェックが含まれています。設問に対して「直感で出した答え」と「意識して出した答え」のねじれを実感し、自らのバイアスに気づくことができます。

チェックは複数ありますが、例えば「女性の社会進出は必要だと思う」と回答した人は95%、「仕事と家庭の両立は歓迎すべき」としたのは93%、ほぼ全員です。
しかし、「1歳の子どもがいる男性社員に海外出張を打診する」という設問にYESと答えたのは67%、
「1歳の子どもがいる女性社員に海外出張を打診する」については33%と、性別を変えるだけで倍以上
の差が出ました。

男女差なく仕事をすべきと思っていても、無意識のうちに「子どもがいる女性の海外出張は無理だろう」と考えてしまう。実際に行けるかどうかわからない段階で、打診さえしないのはなぜでしょうか。配慮、気遣いが必要だと意識されたからでしょうか。
実はこれが、無意識バイアスが生じさせる機会提供の差です。

受講者からは「バイアスはないと自認していたが、設問に答える段階で、回答に迷いがあった。自身の潜在意識には、偏見が存在していたのかと思う」「現代的な考え方をしていたつもりだったが、いざ選択となると男女区別がある」「答えを出す時、直感ではなく、自分の置かれている環境での正解を探している」など、回答する過程で無意識バイアスを実感できたというコメントが見られました。

2)93%の受講者に性別バイアスが存在

続いて、IATで無意識バイアスのレベルを可視化したデータを示します。下の分布図は受講者の無意識バイアスレベルを示しています。
男性=仕事、女性=家庭、の結びつきが強い(性別のバイアス)は92%の受講者に見られました。
(男性=家庭、女性=仕事 の結びつきが強い(性別のバイアス)は1%)


受講者の全体傾向

※ANGLEの実際の画面。人形の位置が自分のバイアスレベルを示す
※バイアスがほぼないとされるのは-0.15~+0.15

IATの監修にあたった潮村公弘教授は、

男性=仕事、女性=家庭、というのは日本人にも強固に存在している無意識バイアスで、それがこの分布図でも明確に実証された形です。受講者が集中して手を抜かず、IATに取り組んだ結果だとも思われます。
この分布に見られるように、無意識バイアスは誰にでも存在するものですから、それを受けとめ、常に意識し続けることが肝要です。

と話しています。

3)71%が「自分にバイアスがあると気づいた」と回答

「バイアス=悪い」という思い込みがあると、「自分にはバイアスはない」と隠してしまうことが少なくありません。しかし、ANGLEでは「無意識バイアスは皆が持っているものだと理解し」「自身のバイアスに気づく」プロセスをたどるため、納得感高く自己理解が進みます。

例えば、50代の男性管理職Aさんの場合、
セルフチェックで回答に迷い、自らの無意識バイアスに気づかれた後、IATの値も高いことを認識。
「値が高く驚いている。意識するようにしたい」とコメントされました。この後の設問に対しては「確かに、女性がミスしても仕方ないと思い、きつく叱らない時がある」「母が専業主婦であり、妻にも一時仕事を辞め、育児に専念してもらったことが影響しているかもしれない」と自らの経験を振り返り、さらに理解を深められました。

このほかの受講者からは、
「よく考えて行動に移す必要性を感じた」「男性なら無理を強要できる、という意識が残っていると認識できた」「事実と違うイメージを作ってしまうことに気をつけなくてはならない」などの回答が寄せられ、全体では、コメントを記入してくださった方のうち71%が「自分に無意識バイアスがあると気づいた」としています。

ANGLE導入企業様の声(一部抜粋)

株式会社アシックス様:
アシックスでは、中期経営計画のコア戦略の1つに「個人とチームの成長」を掲げています。
ANGLEの導入を通じて公平な育成機会を提供することで、多様な人財の能力を最大限に活用し、組織の成長を加速させる事を目指しています。

三井住友海上火災保険株式会社様:
無意識バイアスの理解だけでなく、自身のバイアスに気づき、実際にコントロールするところまで学べるツールであることが導入の決め手になりました。各自が隙間時間を活用して効率よく学べる利便性も大きなメリットです。

無意識バイアスとうまく付き合う

無意識バイアスへの最も望ましい対処法は「常に意識を向け続けること」。
チェンジウェーブでは今後も管理職の行動変容をANGLEでお手伝いできればと願っています。
次回は年齢バイアス(ミレニアル世代、シニアへの対応含む)についてのデータをご紹介する予定です。

◆ANGLEの詳細はこちらをご覧ください。
https://changewave.co.jp/product/
https://changewave.co.jp/2018/05/15/why-diversity03/

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