関西・女性のキャリアビジョンを考える~エリアカレッジ・関西フォーラム2018

2018.11.14

2018.11.14 ChangeWAVE

「女性が活躍する会社」と聞くと、どんなイメージを持たれるでしょうか。
女性管理職を増やす、柔軟な働き方ができる制度を作るなど、企業ではさまざまな取り組みをしています。
しかし、当の女性たちの意識はどうでしょうか。力を存分に発揮し、モチベーション高く働けているでしょうか。

チェンジウェーブでは、営業女性のさらなる活躍を目指し、新世代エイジョカレッジ(エイカレ)という異業種合同プロジェクトを企画・運営しています。このエイカレに近年、関西地区からの参加希望者が増加したことを受け、今年初めて関西での「エリアカレッジ」(エリカレ)開催することになりました。

本レポートでは、エリカレの様子を伝えるとともに女性のキャリアビジョン構築における課題を考えます。

 

【関西の女性就業率は全国でも最低レベル!?】

まず、働く女性の現状について見ると、関西地区は就業率(人口に占める就業者の割合)が低いことが問題視されています。
25歳~44歳の都道府県別女性就業率では、ワースト5のうち3府県が関西地区です。

また、既婚者に対する調査によれば、関西地区では「夫は外で働き、妻は家庭を守る」というような、固定的性別役割分担意識が強く見られます。

出典 アジア太平洋研究所「関西における女性就業率の拡大に向けた提言」2016年版

これらのデータに加え、チェンジウェーブではエリカレ企画段階から働く女性と人事担当者にインタビュー調査を行い、現状の把握に努めました。調査結果によりますと、

  • ライフとキャリアの両立に不安がある(転勤、家事・育児への不安など)
  • 自分の今後のキャリアイメージが持てない(マネージャー層に中途入社が多く、同じ職場で働き続けている先輩女性がいない、ロールモデルの不在)
  • 社外の女性とのつながりがなく、自分の基準で働き方を狭めてしまっている

などの声が聞かれ、女性が中長期のキャリアビジョンを描きにくく、主体的にキャリアを形成できていないのではないかという仮説が浮かびました。
もし、女性社員が受け身の意識で働き続ければ、いくら働きやすい体制が整ったとしても力を十分に発揮することは難しく、成長機会をも失う危険性があります。

そこでエリカレでは、結婚・出産と言ったライフイベントを迎える前後の
20代~30代中心に参加者を募り、視野を広げるためのネットワーク構築と共に、
自らのキャリアに向き合い一歩踏み出すきっかけを作ることをテーマとしました。

【他社だから、フラットに聞ける・話せる】

参加者は関西地区14社から集まりました。業種も職種も異なりますが、皆、同年代の働く女性です。会場は朝から
にぎやかで明るい雰囲気に包まれました。

プログラムは一日かけて行い、最も参加者が「有意義だった」と答えたのは、参加企業を中心とした各社からの
マネージャークラス以上の先輩と話す、「ロールモデル・ラウンドテーブル」でした。
参加者は自分が話を聞いてみたいと思ったロールモデルを選び、質問をぶつけます。ロールモデル1人に参加者4人という人数ゆえか、転勤した時の働き方や育児についてなど、具体的で深い話がとても近い距離感で交わされていました。

社外の先輩という「ナナメ上」の存在は、キャリアを考える際に大きな意義があります。
同じような悩みを乗り越えてきた経験はアドバイスに説得力を持たせ、自社の価値観だけでは見えなかった新しい視点を与えてくれることが多いからです。

参加した女性たちからは以下のような感想が聞かれました。

  • 異動は絶対嫌だと思っていたが、先を考えると幅広く経験するのも良いと思えた。
  • 幅広いロールモデルの方がいたので、今の自分のままでもいいんだ、と思えた。コミュニケーションの取り方など、本質的に変えなくてはならないと思っていたことが少し工夫すれば自分の強みになることも分かった。
  • 良い意味で、ロールモデルは「普通」の人たちだった。自分でも管理職になれると思った。
  • バリバリ働くという旗を掲げなくても、目の前の仕事を堅実にこなして将来につなげれば良いのだと安心した。
  • 理系の女性管理職が周囲にいないので、リアルな話が聞けてとても参考になった。
    といった感想が聞かれました。

プログラムでは、こうしたインプットの後にワークで自分の現状とありたい姿を描き、それに近づくために参加者間でディスカッションを行うことで、具体的な一歩を踏み出す後押しをします。
スタート時、「漠然とした不安がある」と話していた参加者からも、終わりが近づくにつれ「できる!」「やってみる」という声が挙がるようになりました。

 

【参加企業・ご担当者からの感想】

フジッコ株式会社 管理本部 ダイバーシティ推進室係長 中嶋睦美様

開催後に参加者とランチミーティングを設けたところ、「機会は自分で作るものだと思えた」と話してくれた。「待つのではなく、やりたい時にやる」とも。同質が集まる社内では変化が起こりにくいが、異業種で取り組むエリカレは彼女たちに踏み出すきっかけを与えてくれたと思う。
また、参加者が同年代に絞られているため、悩みや課題が深く共有できるのが良い点だと感じた。先入観なく話を聞けたり、愚痴に終わったりしない点が社内のつながりとは違うところ。建設的な意見が交わせる場で良かった。

株式会社アシックス グローバル法務・コンプライアンス統括部
リスクマネジメント担当部長 兼 ダイバーシティサブリーダー 吉川美奈子様

開催後、「管理職になりたいと思う」と答えた参加者は100%だった。「時短の管理職になる」と決意した参加者もいて、キャリアパスは人それぞれで良いこと、自分の基準で勝手に判断して悩む必要はないことに気づいてもらえたのではないかと考えている。
「時短の管理職」などは、社内ではなかなか言い出しにくいところもあるかもしれないが、エリカレでは心理的安全性が保たれ、ポジティブに自分の気持ちが表現できていたように思う。ライフとキャリアは二者択一ではなく、ライフも含めて主体的にキャリアを考えていく必要があることを、これからも伝えていきたいと考えている。


感想を寄せてくださった2社では、開催後にエリカレ参加者と上司とのキャリア面談の機会を作るなど、上司への意識付けにも取り組まれ、モチベーションアップだけに終わらない工夫をされています。

エリカレから始まった動きが少しずつ社内に広がり、ひいては関西の女性活躍につながるよう、チェンジウェーブは今後も変革屋として応援させていただきたいと考えています。

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