女性活躍を進める企業が異業種研修に着目する理由
~エンパワメント・カレッジ2023 参加企業の声~
管理職登用を控えた女性社員を対象に開催している異業種女性フォーラム「エンパワメント・カレッジ(エンカレ)」。2021年にスタートし、これまでの参加者はのべ63社、258人にのぼります。
毎年実施するプログラムですが、特に2023年秋は定員を大きく上回るお申込みをいただきました。増席したものの、それでもキャンセル待ちをお願いするほどの状況となり、主催社としては感謝と共に身の引き締まる思いでおります。
今回は、参加者の声と、参加者が所属する企業の事務局(人事担当者)への事後アンケートをもとに、「なぜエンカレを選択してくださったのか」「エンカレが参加者にもたらすものは何か」について考えてみたいと思います。
管理職へのステップ~ライフ・キャリア両立に必要なマインドセットとは
参加企業に行ったアンケートでは、「女性社員対象の研修にエンカレを選んだ理由」について、「女性管理職人材育成のためのマインドセット」「異業種とのネットワーク構築」の割合が高く見られました。ロールモデルや他社参加者から異なる視点を得て、女性管理職登用に向けた意識を持ってほしい、視座を上げモチベーションを高めてほしい、という期待が伺えます。
では、実際に参加してくださった方々の感想はどうでしょうか。
まず、陪席された参加企業の事務局からは全員「満足」という評価をいただきました。
「参加者より、『他社のロールモデルから直接話を聞けることは普段ないので、貴重な機会だった』と聞いている」「参加者から『たくさんの学び・気づき、日頃の生活では得ないような刺激を受けたとのフィードバックをもらう事ができた』」など、参加者の満足度が高かったことがその理由です。
参加者本人へのアンケートでも、98%が「この研修を同僚・後輩に薦めたい」と回答。講師に対する満足度は100%という結果になりました。
また、これからの自分のライフ・キャリアに対する気持ちの変化を聞いたところ、75%の参加者が「前向きになれた」と回答しました。
エンカレは、参加者がキャリアに対して現在抱えている悩みや不安を安心して吐き出していただける場です。そして、参加者同士の学び合いや先輩社員の等身大の経験談から、自らの可能性を狭める「思い込み」「アンコンシャス・バイアス」を外すヒントを得ていただけるようなプログラム構成にしています。
一歩踏み出すために必要な「異なる視点」と「経験談」
ここからは具体的なプログラムについてご紹介します。
エンカレでは、未来に向けて動き出すための仕掛けを6つ用意し、1日かけて展開していきます。
1)本音アンケート 心理的安全性が確保された場を作るため、本音アンケートを実施 2)講義「キャリア構築とアンコンシャス・バイアス、インポスター症候群」 「自信がない」「◯◯は無理」は思いこみ? 思考のクセに気づき、視点を転換するための材料を提供 3)ありたい姿を考える 自分に向き合うと同時に、異業種同世代の異なる視点からの気づきを得る 4)ロールモデル・ラウンドテーブル マネジメントとして活躍する先輩に経験談を聞き、直接悩みを相談できる 5)ライフキャリアデザイン・ワーク 多くのヒントを得たうえで、ライフとキャリアを自分でデザインする 6)アクションに移す 参加者全員が未来に向けた「次のステップ(=アクションプラン)」で一歩踏み出す
事後アンケートで、特に有意義だったコンテンツについて聞いてみると、「アンコンシャス・バイアス、インポスター症候群」の講義や「ロールモデル・ラウンドテーブル」が上位に挙げられました。
理想のキャリア形成を妨げる原因のひとつに、「自分自身のアンコンシャス・バイアス」があります。「こうあるべき」に縛られたり、自らが作った管理職像に縛られたりといったことのほか、自分を必要以上に過小評価してしまうのも女性に多い傾向のようです。
こうした悩み、モヤモヤに、一人で考えていても答えは出ません。そこで、エンカレでは、他社の女性管理職(ロールモデル)からリアルな経験談を少人数(4~6人程度)で聞けるラウンドテーブルを実施しています。
2023年、ロールモデルとしてご参加くださった方は13人!多様な女性管理職がいること、具体的に実施しているマネジメントやライフの工夫を知ることができます。
管理職になる前に解消しておきたい不安や、今後のキャリアについての悩みなど、社外の同じ悩みを持つ人たちとのクローズドな場だからこそ語れることがあります。
ご自身のモヤモヤをロールモデルの回答によってどう解決したのか、参加者の了承を得てその一部をお伝えします。
同じ職種・職場にしばらくい続けていてモヤモヤと悩んでいましたが、環境を変える時の勇気の出し方、原動力について話を伺いました。環境を変えるべきかどうか悩んでいることについて相談しました。 ロールモデルからは「悩むことも自分にとっては大切な時間。環境を変えることを焦る必要はない。タイミングはやってくる。ポジティブな人は、焦らず状況を見て、臨界点に達したときにすぐに動き出せるフットワークの軽さを持ち合わせている。悩みがあるときは多様な人に相談するといい」と、勇気づけられました。今は悩みを持っていてもいい、と思えたことで、前向きにポジティブに仕事ができそうです。
小さく一歩踏み出す」が大事
エンカレ終盤では、様々なヒントを得た参加者が、ライフとキャリアのデザインに取り組みます。漠然としていた未来を可視化。グループで共有しアドバイスを得ることで、自分のプランを俯瞰して見られ、気づきが得られます。
最後にアクションプランを作り、「自分へのエール」を掲げる頃には皆さんが晴れ晴れとした表情になられますが「行動が先、意識は後」。
エンカレをきっかけとしてご自身が動いてみることで、今日の学び・交流が改めて意味を持つことを願っています。
チェンジウェーブグループでは、エンカレをはじめ、異業種交流やネットワークを通してキャリア構築への意識を高めるプログラムを複数ご提供しています。
2024年度のプログラム一覧はこちらから
https://changewave.co.jp/2024/02/15/interindustry_pl2024/
このほか、異業種交流と自社内育成を組み合わせた管理職候補研修等、自社のご状況と課題感にあわせカスタマイズしたプログラムも作成いたします。
どうぞお問い合わせください。
https://changewave.co.jp/contact/