無意識バイアス講演事例 ダイバーシティ経営が重要性を増す理由

2020.7.28

2020.7.28 ChangeWAVE

withコロナ時代、先行きの不透明感と変化のスピードが増す中で、経営判断はますます難しくなっていると言えるかもしれません。
こうした正解のない時代にこそ、個の力を活かし、イノベーションを起こすためにダイバーシティに取り組みたい。そう考えられ、取り組みを進めておられる株式会社 熊谷組様で、チェンジウェーブ・藤原が講演をさせていただきました。
ダイバーシティ経営と無意識バイアス(アンコンシャス・バイアス)の関係など、当日の講演内容をふまえてお伝えします。

チェンジウェーブ 藤原智子

組織に変革をもたらすダイバーシティ経営

緊急事態宣言解除後の6月末日。
熊谷組様の本社で数ヶ月ぶりに開かれた、役員支店長会議で講演をさせていただきました。
開催にあたり、同社・管理本部人事総務部 ダイバーシティ推進Gの黒嶋部長は「コロナ禍で起きている変化をふまえ、ダイバーシティ経営の必要性について、役員・支店長が共に考える時間を持ち、その活動をさらに加速させたい」とダイバーシティ推進への意気込みを示されていました。

同社は「熊谷組グループ中期経営計画(2018~2020年度)~成長への挑戦~」の達成に向けた基盤強化としてダイバーシティ推進を経営戦略と位置づけ、多様な人材が能力を発揮できる企業風土の醸成に取り組まれています。2019年には「なでしこ銘柄」にも選定されました。

コロナ禍でもダイバーシティに取り組む勢いを止めたくない。また、この環境下だからこそ、経営層がさらに理解を深めると共に、個々の力を活かしてイノベーションを現場から起こしていきたい。弊社にご相談くださったダイバーシティグループの方々は、そうした強い思いをお持ちでした。

ダイバーシティ経営に取り組む本質とは

新型コロナ感染症拡大の影響により、これまでの働き方、当たり前が大きく変化しました。この変化を味方につけ、自ら変わる選択を取るのか、戻る力に身を委ねるのか。この数ヶ月、多くの企業が直面している現実を数多く見聞きしてきました。

こうした変化への対応を考えるとき、障壁となりうるのが、人間の脳が持つ「見たいものしか見えない」という特性、つまり無意識バイアスです。
無意識バイアスは、「無意識下にある、人が経験や習慣・周囲の環境によって身につけた、ものの見方・考え方の偏り」のことを指します。無意識バイアスが働くと、自分でも気づかないうちに「自分の」当たり前や常識だけで他者を評価したり物事を判断したりしてしまうため、自分が経験したことのない変化や多様な人財の活躍を阻むことが明らかにされています。

講演では、無意識バイアスを皆様に体感いただくワークを取り入れ、いま私たちが目の前にしている現実を共有することから始めました。現実を認識したうえで、ダイバーシティ経営に取り組む本質について、経営層の皆さまと一緒に答えを探ることを大切にしたいと考えたからです。

ダイバーシティ推進を経営戦略に取り入れることは、不確実性の高い未来を目の前にした時、必至であると感じます。多様な人財の意見、アイデアを経営に取り入れながら意思決定の精度を上げ、イノベーションを起こしていくことが重要となるからです。
しかし、これは十分に理解していたとしても、実行に移すとなると大変難しいことなのです。

人・組織の深層にある「無意識バイアス」を理解する

変化を阻み、ダイバーシティ推進を妨げる原因として挙げられる「無意識バイアス」ですが、実は悪いものではなく、誰にでも存在しています。パターン認識によって判断のスピードを上げる、脳の機能でもあるからです。

講演では、無意識バイアスが形成される背景をお伝えすると共に、弊社のマイクロアクティブラーニングツール「ANGLE」で計測した管理職4000名の無意識バイアスデータや実例を通して理解を深めていただきました。ご自身にもある、無意識バイアスの存在に気づいていただけたかと思います。

講演の最後には、マネジメントの現場を想定し、具体的な一歩につなげていただけるよう、無意識バイアスをコントロールするためのアクションや企業事例をご紹介しました。
一般論の学びだけでは行動につながらないことが多く、無意識バイアスに対処することは難しいのですが、逆に「ほんのちょっとしたこと」であっても、行動につなげられればそれは大きな意味を持つのです。

Withコロナ時代 ダイバーシティ推進はさらに重要度を増す

コロナ禍、目の前の対応に追われる企業からは、目に見えてすぐ成果が出るとは言いにくいダイバーシティ推進を続けていくのは難しいという相談も寄せられます。
しかし、今のような緊急時・非常時こそ、多様な意見を取り入れた経営判断で、意思決定の精度を高めることが求められています。

例えば、弊社が企画・運営を担う営業変革のプラットフォーム「エイカレ」では、営業現場からの改革案が全社に広がり、業務改善プロジェクトが立ち上がったり、数十年間変えられなかった受発注システムの変更につながったりといった動きが出てきています。提案した社員たちからは「これまではどうせ変わらない、仕方ない、と思って発言も躊躇していたが、自分たちで変えられるんだ、経営層が話を聞いてくれるんだ、と前向きな気持ちになれた。この会社をもっと良くしたい、という姿勢で今は取り組んでいる」という声をいただきました。

また、リモート環境で業務を進めている企業では
・管理職の定義・概念を変えていくことが必要になってきた
・テクノロジーを活用した新しいビジネスモデルを創りたい
・若手の意見をより反映できる仕組みを考えたい
・働く場所を限定せず、「転勤」の概念を壊したい
など、新型コロナ感染症拡大による変化を逆手に取り、様々な意見・アイデアを活かして大きな変革の一歩を踏み出されている企業が多くあります。

こんな時だからこそ、改めてダイバーシティ推進の必要性について考えていただきたい。講演ではそうした想いを込めてお伝えしました。微力ではございますが、熊谷組様の活動の一助となれば幸いです。

【熊谷組様 ご参加くださった皆様からの感想】

◆株式会社熊谷組 取締役社長(代表取締役) 櫻野 泰則様
なでしこ銘柄を受賞した企業として、その名に恥じないようダイバーシティ経営を実践し、マネジメントに落とし込んでいかなくてはいけないと強く感じていましたので、大変参考になる講演でした。
同質意見を求めてしまう体質が誰しもあると思いますので、一人ひとりの心に響いた内容であったと思います。

◆管理本部副本部長 人事総務部部長 谷口様
ダイバーシティ経営の成果や影響などは、本質論ではなかなか理解されにくいところですが、統計資料などを用い、経営判断におけるデメリットに特化した説明で、とてもインパクトのある内容でした。役員それぞれの心に残ったのではないかと思います。

◆ダイバーシティ推進グループ 黒嶋様
コロナに屈することなく、社会の変化やお客様ニーズに応え続けるため、これまでのやり方にとらわれず、多様な価値観から生まれる着眼点や発想を尊重するダイバーシティ経営の必要性について、理解を深めていただきたいと想い、今回の講演会を企画させて頂きました。
弊社においては社員自身がライフイベントだけでなく、いかなる変化においてもキャリアを繋いでいき、誰もが成長の機会を得られるようにすることが重要と考えています。
今後は男性育児休業促進、障害者雇用、LGBT等対応できる風土改革を進めてまいります。
藤原さま、力強い素晴らしいご講演を本当にありがとうございました。

【参考記事】

ニューノーマルを創る機会 変革を起こす仕掛け
https://changewave.co.jp/2020/07/06/eikare0706/

無意識バイアスをマネジメントする (人事実務 2019年8月号)
https://changewave.co.jp/2019/10/01/jinjijitsumu-bais-201908-2/

マイクロアクティブラーニングツール「ANGLE」無意識バイアス編
HRアワード2019 プロフェッショナル部門優秀賞受賞
https://changewave.co.jp/product/

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